『江戸名所図会 1巻』より「日本橋魚市(にほんばしうおいち)
斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5年(1834)~天保7年(1836)刊 加賀文庫 加256

 現在の日本橋室町や本町あたりに魚河岸がありました。江戸湾など近海で獲られた鮮魚がここに集まり、棒手振(ぼてふり)などを通して江戸の人々に食されたのです。
本船町・安針町・長浜町といった日本橋から江戸橋までの日本橋川北岸一帯が日本橋魚市で、南岸の四日市町には塩魚や干魚を扱う塩魚問屋があり、本材木町には「新場」とよばれる魚市場がありました。その賑わいは江戸の名所として多くの浮世絵に取り上げられています。


印刷する