名所江戸百景 井の頭の池弁天の社(めいしょえどひゃっけい いのがしらのいけべんてんのやしろ)
歌川広重(うたがわひろしげ)(初代)画 安政3年(1856)刊 東京誌料 0541-C3

 武蔵野には将軍家や御三家のための鷹場があり、御三家の鷹場が交わった場所が三鷹の地名の由来と言われています。その鷹場にあった「七井の池」と言われる名泉のなかでもとくにこの水がよいとのことで名づけられたのが「井の頭池」です。
井の頭池は古くから景勝地として知られ、池にあった弁天堂は、もとは平安時代中期に建立されたもので、一度は消失しましたが、江戸時代に三代将軍・家光によって再建されました。
また、井の頭池は神田上水の源として、江戸に暮らす人々にとって重要な役割を果たしていました。


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