『江戸名所図会 7巻』より「[梅若丸の故事(うめわかまるのこじ)]」
斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5年(1834)~天保7年(1836)刊 加賀文庫 加256

 梅若丸(うめわかまる)は、人買藤太(とうた)に騙されて京の都からはるばる隅田川まで連れてこられ、7歳で隅田川畔で非業の最期を遂げた薄命の子どもです。謡曲や浄瑠璃の「隅田川」の主題ともなっており、江戸の人々にはよく知られた伝説でした。木母寺(もくぼじ)の境内に梅若塚があり、毎年3月15日には「梅若忌」が営まれました(現在は4月15日)。


印刷する