『江戸名所図会 1巻』より「錦絵(にしきえ)」
斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5~7年(1834~1836)刊 加賀文庫256
江戸時代後期、江戸で作られた浮世絵は色彩が豊かで「錦絵」と呼ばれ、江戸土産(えどみやげ)として人気がありました。売り出したのは地本問屋(じほんどんや)または絵草紙屋(えぞうしや)と呼ばれる、江戸独自の出版物を扱う版元で、江戸文化の発展に大きく貢献しています。この絵は、通油町(とおりあぶらちょう)で店を開いていた鶴屋喜右衛門(つるやきえもん)の店先です。京都の出店(でみせ)で、書物問屋(しょもつどんや)と地本問屋を兼ねていました。