『江戸名所図会 1巻』より「高輪 牛町(たかなわ うしまち)
斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5~7年(1834~1836)刊 加賀文庫256

 江戸市中で許可された車両は原則として牛車(ぎゅうしゃ)と大八車(だいはちぐるま)のみで、牛車は京都、駿府、江戸、仙台のみで使用が許可されていました。江戸の牛車は、寛永11年(1634)、増上寺安国殿(ぞうじょうじあんこくでん)の普請(ふしん)にあたり、京都から牛持ち人足を呼んだのが始まりです。高輪あたりには牛を飼う家が多くあり、その数は一千頭以上であった、とされています。


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