『江戸名所図会 6巻』より「[浅草寺観音(せんそうじかんのん)]」
斎藤長秋(さいとうちょうしゅう)編 長谷川雪旦(はせがわせったん)画 天保5~7年(1834~1836)刊 加賀文庫256
台東区浅草にある金竜山浅草寺は、浅草観音として親しまれている聖観世音菩薩を本尊として祀っています。推古36年(628)3月18日の朝、宮戸川(隅田川の別名)に漁に出た3人の漁師が降ろした網に観世音菩薩がかかり、それを祀ったのが起源とされています。御堂はその後、久しく壊れたままでしたが、大化元年(645)、勝海上人が再営しました。その際、お告げによって秘仏とされ、人々は拝むことが出来なくなった、ということです。