千代田之御表 将軍宣下為祝賀諸侯大礼行列ノ図(ちよだのおんおもて しょうぐんせんげのためしゅくがしょこうたいれいぎょうれつのず)
楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)画 明治30年(1897)刊 東京誌料 614-C1-16

 将軍宣下(しょうぐんせんげ)は徳川宗家(そうけ)の当主が征夷大将軍に任命される儀式で、江戸幕府の礼典(れいてん)の中でも最も重要なものでした。


 三代将軍家光(いえみつ)までは上洛して行われていましたが、四代将軍家綱(いえつな)以降は、江戸城に勅使(ちょくし)を迎えて儀式が執り行われました。大名は、この日のために槍や挟箱(はさみばこ)をはじめとする道具を新調し、普段よりも供連れの人数を増やしたそうです。

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