御本丸松之御廊下御三家部屋桜溜御数寄屋地絵図(ごほんまるまつのおろうかごさんけべやさくらだまりおすきやじえず)(重要文化財「江戸城造営関係資料」)
大棟梁甲良若狭(だいとうりょうこうらわかさ)控 万延度 東京誌料 6165-20

 松之廊下(まつのろうか)(大廊下)とは、大広間から白書院をつなぐL字型の長い廊下です。全長50m以上もあり、片側は広い中庭、もう片側は浜辺の松原と群れ飛ぶ千鳥が描かれた襖(ふすま)と張付壁(はりつけかべ)でした。


 その裏側には御三家の殿席である御三家部屋(上之部屋)、加賀前田家・越前松平家などの殿席である下之部屋をはじめ、諸役人の詰所がありました。さらに、その外側を細い廊下が廻り、御坊主などが行き来していました。

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