忠雄義臣録 第三(ちゅうゆうぎしんろく だいさん)
歌川豊国(三世)(うたがわとよくに)画 弘化4年(1847)刊 東京誌料 H054-7

 時は元禄14年(1701)3月14日。松之廊下において赤穂(あこう)藩主浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が高家(こうけ)の吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りかかりました。


 この浮世絵はその場面を描いたもので、「忠雄義臣録(ちゅうゆうぎしんろく)」12枚のうちの3枚目に当たります。この絵では中庭が見えますが、実際には、障子で閉ざされていたか、開かれていても柱間の半分だったので、暗かったとも言われています。
絵師豊国(三世)(1786-1864)は初代国貞が豊国の号を継いだものです。生涯に成した作品量は、全浮世絵師中随一と言われています。特に役者絵と美人画に秀でていました。

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