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都市・東京の記憶

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東京の風水害

 令和元(2019)年の台風19号など、近年の台風による大きな被害は記憶に新しいところですが、明治から昭和にかけても東京で大きな風水害がありました。昔の風水害のありさまを、当時の資料からご紹介します。解説文は出典資料のほか、『葛飾区史』(T/22・20/7/2)、『中央区史』(T/33・20/16/3)等から作成しました。

明治43年の水害

 明治43(1910)年8月、豪雨により東京は空前の水害に襲われました。東京の広範囲が浸水し、150万人の罹災者を出しました。また、この水害により治水事業が促され、荒川放水路が開削されました。

浅草公園内の浸水

浸水中の龜戸天神境内

本所龜澤町通避難者の光景

東京水害區域地圖

大正6年10月台風

 大正6(1917)年10月に東京を襲った台風によって、現在の中央区、江東区、江戸川区などに高潮被害が発生しました。

月島ノ惨状

月島第二小學校ニ於ケル白米ノ廉價供給

東京府管内風水害地略圖(其一)

東京府管内風水害地略圖(其ニ)

昭和22年9月カスリーン台風

 昭和22(1947)年9月15日から16日にかけて房総半島に接近したいわゆる「カスリーン台風」は、利根川水系の河川を氾濫させ、大きな洪水被害を関東地方にもたらしました。終戦後2年目の水害により、都民は社会的、経済的に不安定な生活を強いられました。

九月十九日(金)決壊せる櫻堤

九月十九日櫻堤決壊以後の葛飾方面の浸水状況

九月二十日(土)中川橋上流右岸の決壊

九月二十一日(日)京成電車四ツ木驛附近で避難者救助に活躍する進駐軍