視覚障害者サービス情報

2026年6月25日更新
日頃、当館をご利用いただきありがとうございます。「視覚障害者サービス情報 第83号」をお届けします。この「視覚障害者サービス情報」に関するお問合せの他、貸出のリクエストなどもお気軽にお寄せください。
* この冊子は年3回発行です。録音版、点字版、拡大文字版、データ版を用意しています。
* 各図書紹介の情報は、書名、副書名、著者名、出版社名、出版年、所要時間、ジャンル、内容紹介の順に記します。
問合せ先
東京都立中央図書館 視覚障害者サービス室
住所 〒106-8575 東京都港区南麻布5-7-13
電話 03-3442-8451 内線3111
メールアドレス shisyo1(at)library.metro.tokyo.jp (※(at)は@に読み替えてください)
都立図書館ホームページ https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/
本号の内容
1 令和8年度休館日のご案内
2 視覚障害者サービス室からのお知らせ
3 当館作成新作音声デイジー図書のご紹介
4 当館作成新作テキストデイジー図書のご紹介
5 当館作成新作点訳図書のご紹介
6 デイジー雑誌のご紹介 サピエ図書館から
7 「プレクストークPTR3PLUS」発売のお知らせ
1 令和8年度休館日のご案内
7月2日(木)・17日(金)
8月6日(木)・21日(金)
9月3日(木)・18日(金)
10月1日(木)・16日(金)
11月5日(木)・20日(金)
12月3日(木)・18日(金)
年末年始休館 12月29日(火)〜令和9年1月3日(日)
1月7日(木)・15日(金)
2月4日(木)・19日(金)
3月4日(木)・19日(金)
2 視覚障害者サービス室からのお知らせ
(1)都立図書館に蔵書のある図書からの音訳図書、点訳図書、またテキストデータやテキストデイジー、マルチメディアデイジーの製作リクエストをお受けしております。お気軽にご相談ください。
(2)新年度となり、視覚障害者サービス室への登録内容(ご住所、お電話番号、メールアドレスなど)にご変更が生じた際には、お知らせください。
3 当館作成新作音声デイジー図書のご紹介
(1)金融破綻 ドキュメント、佐藤 章 著、岩波書店、1998年、25時間11分、金融史
内容:バブルの崩壊、相次ぐ銀行の経営悪化、そして連鎖する破綻。表向きは安全とされてきた金融システムの裏側で、何が起こっていたのでしょうか。現場の銀行員、監督官庁の担当者、中小企業経営者、一般の預金者への取材に基づいて明らかにしていくドキュメントです。不良債権の先送り、政治とカネの駆け引き、株価と地価の急落、預金保険や公的資金投入といった政策判断までを追いながら、なぜ危機は防げなかったのか、なぜ被害はここまで拡大したのかを検証していく1冊です。
(2)新ラルース料理大事典 3、辻調理師専門学校 訳、辻静雄料理教育研究所 訳、同朋舎、1999年、48時間11分、料理法
内容:フランスの名高い料理事典「Larousse Gastronomique」をベースにした、日本語版の大規模な料理百科事典の中の第3巻です。この巻では、P〜Zまでの範囲の料理用語、食材、名シェフの業績、ソースやクラシックなフランス料理、各国料理まで、多彩な項目が収録されています。フランス料理はもちろん、ヨーロッパや世界の食文化を総合的に学ぶことができる1冊です。
(3)奇想の系譜 新版、辻 惟雄 著、小学館、2019年、8時間40分、日本画
内容:江戸時代を中心とした日本絵画の不思議で過激な側面に光を当てた、日本美術史の名著の新装版です。強烈な個性と想像力をもつ絵師たちを「奇想の画家」とし、各章ごとにその生涯と作品世界を解説しています。巨大な鶏、うねる龍、笑う骸骨、妖怪たちといった奇抜な構図を紹介し、作風の特徴や背景にある時代精神を読み解いていく1冊です。
(4)イノベーションの国イスラエル 世界を変えた15の物語、アビ・ヨレシュ 著、横田 勇人 訳、ミルトス、2022年、15時間50分、技術史
内容:砂漠と紛争のイメージが強いイスラエルは、なぜ世界有数のスタートアップ大国(優れたアイデアや技術を持つスタートアップ企業がたくさん生まれている国)になれたのでしょうか。本書では、農業や医薬、水、防衛などに焦点を当てたベンチャー企業の取り組みを紹介しています。兵役で培った問題解決力やチームワーク、多民族社会ならではの多様な視点、資源の乏しさからくる工夫や環境を武器に、常識を覆すアイデアを形にした15の実話ベースの物語を通して、ゼロからイチを創り出す発想力の秘密に迫ります。
(5)蓬莱の海へ 台湾二・二八事件 失踪した父と家族の軌跡、青山 惠昭 著、ボーダーインク、2021年、12時間43分、台湾・時代史
内容:二〇世紀台湾の転換点となった「二・二八事件」のさなかに忽然と姿を消した父をめぐり、残された家族がたどった長い歳月を追いかける物語です。連行されて帰ってこなかった父、恐怖と沈黙のなかで残された家族はどのように生きたのか、子どもとして、そしてのちに研究者として、著者は父の足跡と事件の真相を求めて台湾各地を歩き、証言と史料を集めていきます。国家暴力に翻弄された父の生涯と、長年口を閉ざしてきた家族の痛みを静かに描いた1冊です。
(6)ヴァイキングの歴史 実力と友情の社会、熊野 聰 著、創元社、創元世界史ライブラリー、2017年、18時間20分、バイキング
内容:ヨーロッパ各地を襲った「海賊」として知られるヴァイキングは、略奪者、傭兵、交易商人、政治的支配者として歴史に深く関与してきました。しかし、その正体は、畑を耕しながら、いざという時にだけ船を出す自由農民を基盤にした「農民ヴァイキング」たちだったのです。本書は、アイスランドのサガ(中世アイスランドで書かれた古ノルド語による散文の物語文学の総称)を入口に、家族や一族、自由農民同士の結びつき、そして争いの仲裁のしかたまで、歴史的存在としてのヴァイキングの全体像に迫ります。
(7)アメリカは歌う。 コンプリート版、東 理夫 著、作品社、2019年、30時間32分、音楽
内容:建国から現在までのアメリカで生まれたさまざまな歌を取り上げ、その歌詞に秘められた価値観や願望、差別や怒り、ユーモアなど、人々の思いを読み解いていきます。曲やミュージシャンたちのエピソード、歌詞の一節やその背景となる歴史的事件、関連する文献やレコードなども織り交ぜて解説されており、アメリカ音楽ガイドであると同時に、社会文化史の読み物としても楽しめる1冊です。
(8)雲と青空と 土とふるさとの文学全集 6、臼井吉見 ほか編、家の光協会、1976年、37時間49分、作品集
内容:農村や地方を舞台にした作品の中でも、とくに若者の成長、貧しさや労働の厳しさ、それでも広がる未来へのまなざしをテーマにした作品を集めた1冊です。少年政夫と従姉民子の淡い恋と悲劇-伊藤左千夫の「野菊の墓」、貧しい少年の旅立ちと心の成長-中村星湖の「少年行」、疾病と貧苦にさらされる庶民の生活-石川啄木の「赤痢」、少年一郎と山猫の手紙をめぐる童話-宮沢賢治の「どんぐりと山猫」などの短編・童話・随筆が収録されています。巻末の解説では、それぞれの作品の背景も知ることができます。
4 当館作成新作テキストデイジー図書のご紹介
※掲載のテキストデイジー図書4タイトルは、テキストデータによる貸出も可能です。
(1)伊豆大島文学・紀行集 絵画編、時得孝良 編集、藤井虎雄 編集、東京都大島町、2020年、芸術史
内容:伊豆大島に強い印象を受け、描いた画家たちが島をどう見たかを追う一冊です。絵画作品の紹介や、それにまつわる紀行文や解説文などが掲載されています。荒々しい火山島の風景、椿の花、海と断崖、島の人びとの暮らしを読み解くと同時に、観光地以前の素朴な島の表情から現代の賑わいまで、時代ごとの変化も浮かび上がらせています。
(2)老人のからだと心、金子仁 著、赤星進 著、日本基督教団出版局、老いを豊かに 2、1983年、社会福祉
内容:年をとるとはどういうことかを、からだと心の両面から見つめ直していくための1冊です。老年期に起こる身体の変化と、そこから生まれる心理や行動の特徴が丁寧に解説されています。視力や聴力、筋力の低下から、孤独感や不安感、こだわりまで、「なぜそうなるのか」を具体的な生活場面とともに示してくれており、高齢者の気持ちに一歩寄り添う手がかりとなり得る1冊です。
(3)病気にならない生き方 「免疫力はミトコンドリアであげる」、安保 徹 著、三和書籍、2015年、健康法
内容:本書は、「人はなぜ病気になるのか」という問いに対して、免疫とミトコンドリア、自律神経のバランスという視点から検証した1冊です。夜更かしによる体調不良、自己免疫疾患、冬季のうつ病、運動中の突然死、がんなど、体内環境が悪化するとミトコンドリアが十分に働けなくなってしまい、慢性病につながること、免疫細胞もミトコンドリアのエネルギーを使って働いていることなど、エネルギー生成をキーワードに、健康を維持するための方法を分かりやすく解説した1冊です。
(4)精神科養生のコツ 改訂、神田橋 條治 著、岩崎学術出版社、2009年、精神医学
内容:本書は、精神科医である著者が患者や家族とともに工夫を重ねてきた養生の手引書と言える1冊です。「感じる」、「緩む」、「骨格」、「呼吸」など、試してみたくなる養生のコツがテーマ別に整理されています。また、頭痛、めまい、冷え性、対人緊張などの個別の症状に対して、養生法をどのように応用していけば良いかといった点についても紹介されています。
5 当館作成新作点訳図書のご紹介
(1)現代語訳景岳全書 [2] 脉神章、張 景岳 著、伴 尚志 訳、たにぐち書店、2014年、全3巻、東洋医学
内容:明代末期の名医、張景岳が晩年に臨床経験のすべてをこめてまとめた景岳全書の現代語訳です。2では「脉神章」が収録されています。脉神章は、東洋医学における脈診と「神」のとらえ方を体系的に論じた章で、人の生命力や精神活動まで含めた総合的な診かたを示しており、診察論の中核に位置づけられる部分です。脈診の基本原理、「神」をどう診るか、各種脈象と臨床例など、どの部位でどのような脈象がどの臓腑や病理状態を示すのか、臨床で活用しやすいように解説されています。現代の鍼灸・漢方臨床家が脈診を学び直すためのテキスト的な1冊です。
(2)分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界、徐 台教 著、集英社クリエイティブ、2025年、全7巻、韓国政治史
内容:在韓ジャーナリストである著者が、韓国社会と南北関係を現場から長く取材してきた知見にもとづき、南北分断80年の「いま」を描いた1冊です。冒頭では、2024年に韓国で発令されかけた非常戒厳をめぐる攻防を追いながら、市民と政治がどのようにして民主主義のルールを守り抜いたのかが綴られています。そこから視点を広げ、軍事独裁から民主化へと向かった韓国現代史を振り返りながら、冷戦構造と反共体制が、どのように政権運営や選挙、言論を縛ってきたのかを検証しています。南北首脳会談や「太陽政策」など、統一をめざす取り組み、その成果と限界にも目を向けながら、なぜいま韓国社会で「統一よりも平和な共存」を望む声が広がっているのかを掘り下げていきます。韓国政治や朝鮮半島情勢を深く知りたい方にお勧めです。
6 デイジー雑誌のご紹介 サピエ図書館から
各点字図書館、公共図書館、ボランティアグループなどの団体により、様々な録音雑誌が定期的にまたは不定期に製作され、提供されています。週刊誌、月刊誌、季刊誌、新聞のコラム、地域のタウン誌など、多種多様なジャンルや内容のものが全文または抜粋版でお楽しみいただけるようになっています。
サピエの個人会員の方であればご自身でダウンロードを行い、お読みになることができる雑誌も増えています。
当館では、サピエ図書館にアップロードされている週刊誌、月刊誌等のデイジー雑誌をダウンロードし、CDに焼き付けて、ご希望の利用者の皆様に貸出をしています(視覚障害者の方以外は送料負担有)。
例えば、週刊誌では、文藝春秋の「週刊文春」、講談社の「週刊現代(抜粋)」、新潮社の「週刊新潮」などが毎週お読みになれます。
月刊誌ではNHKサービスセンターの「ラジオ深夜便」、中央公論新社の「婦人公論」、日経BP社の「日経パソコン(抜粋)」、報知新聞社の「月刊ジャイアンツ」、音楽之友社の「音楽の友」、新潮社の「小説新潮」など、趣味や娯楽として楽しめる雑誌も製作されています。
雑誌のタイトルが分からないけれど、こんな趣味や目的に合ったものが読みたいといったご相談がありましたら、お問い合わせください。一緒にお探しします。
7 「プレクストークPTR3PLUS」発売のお知らせ
多くの利用者のみなさまがご使用になっている視覚障がい者向けの録音再生機「プレクストーク」について、新機種の「プレクストークPTR3PLUS」が6月から発売されています。
これまで販売されてきた「プレクストークポータブルレコーダーPTR3」の後継機種となるもので、新しい基本ソフトウェアを搭載した卓上型の録音再生機です。PTR3をベースに機能が強化された製品であるため、操作性に大きな違いはなく、これまで通りCD、録音機能、サピエがご利用になれます。
なお、この発売に伴い、「プレクストークポータブルレコーダーPTR3」及び再生専用の「プレクストークPTN3」の2製品については、在庫限りの販売で生産終了となります。故障品の修理対応やサービスパーツの販売は、従来通り受付が継続されます。
昨今の物価や人件費の高騰により2機種体制の維持が困難となったことから、再生専用機「プレクストークPTN3」の後継機の発売はなく、今後は生産を「PTR3PLUS」の1機種に統一するとのことです。
○「PTR3PLUS」の主な特徴
・PTR3をベースに機能が強化された新モデルであるため、本体の基本形や操作感はPTR3とほぼ同じ。
・購入者にはiPhoneでデイジーを聴くための有料のアプリ「プレクストークリーダー」(6月リリース)が6年間、追加料金なしで利用できるライセンスを1回付与。
・インターネットラジオ配信サービス「radiko」が標準搭載されている。ラジコで、今いる地域のラジオ放送が楽しめるほか、日本全国のラジオ局が楽しめるラジコプレミアム(優良)のエリアフリーにも対応。
・点字ファイル BES、BSEの読み上げ機能が標準搭載されており、蔵書が豊富な点字ファイルを「PTR3PLUS」の内蔵音声合成エンジンで読み上げることが可能。
・合成音声のテキスト読み上げで、男性話者が追加され、声質の異なる日本語音声が2種類標準搭載され、テキストデイジーの読み上げが滑らかになる。
・標準小売価格:85,000円(税込)。
新製品の詳細はシナノケンシ株式会社による製品ページをご覧ください。
https://www.plextalk.com/jp/products/ptr3plus/
視覚障害の身体障害者手帳を持っている方については日常生活用具として給付対象となっている自治体があります。給付の可否や要件、手続き方法については、お住まいの自治体の福祉課の窓口などにご確認ください。
新製品に関するご購入やご相談、操作方法などにつきましてはシナノケンシ株式会社にお問い合わせください。
電話050-5804-1177
(月曜日から金曜日の 9:30から12:00、13:00から17:00)
E-mail:plextalk@aspina-group.com