◇ 8月 こわい本
琵琶の名人で目の見えない芳一は、高貴な方のお屋敷で平家物語を語るように頼まれます。毎夜出かける芳一を心配した和尚さんが後をつけさせると、芳一は墓の前で琵琶をひいていました。難を逃れさせるため、和尚さんは、芳一の体中にお経を書いてやりましたが、両耳だけは書きわすれてしまいました。亡霊が芳一を探しにくると、耳だけが暗やみに浮かんでいました。 「耳なし芳一の話」ほか、「雪女」などの話が入っています。 ラフカディオ・ハーン 作 脇明子 訳 岩波書店 |
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かんたが、 「めっきらもっきら どおんどん」と、めちゃくちゃの歌をうたっていると、「こっちゃきて」とあなのなかからよぶ声がします。あなをのぞきこむと、すいこまれてどんどんおちて深い底につきました。夜のように暗いところです。むこうからあやしい3人ぐみがやってきて、かんためがけてとびつきました。 長谷川摂子 作 ふりやなな 画 福音館書店 |
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あなたのまわりには、ふだん目に見えないけれど、ふしぎななかまたちが暮らしています。あなたが本だなから本を取ろうとすると、本が取れないのは、実は「スキママン」がいるからです。テストの問題がどうしてもわからず、頭もいたくなって、いやになるのは「ナンモーン」のせいです。 大千世界のなかまたちを見ようとするとふっと消えてしまうので、直接見つめないように、ながめる練習が必要です。 スズキコージ さく 福音館書店 |
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おばあちゃんは、わたしとおにいちゃんに、いつもこわいゆうれいの話をしてくれます。むかしフェルピンという男が、体じゅうの血がこおって、ゆうれいになり、はかばにいるというのです。おばあちゃんの家からの帰り道、だれかが暗やみでわたしの首をつかみました。 アストリッド・リンドグレーン 文 イロン・ヴィークランド 絵 石井登志子 訳 岩波書店 |
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デイジーがおばあちゃんの家に泊まった夜、誰かが2階から下へおりて行く気配がしました。おばあちゃんの部屋の戸があく音もしませんでしたから、おりていったのはおばあちゃんではないはずです。 次の夜も同じでした。デイジ-でもない、おばあちゃんでもない誰かが下へおりていったのです。そして、突然階下からするどいさけび声があがり、すすり泣きがきこえてきました。いったい誰? 「ミス・マウンテン」とよばれたおばあちゃんの話など10のふしぎでこわいはなし。 フィリパ・ピアス 作 高杉一郎 訳 岩波書店 |
こわいほんもっと
ひとりでいらっしゃい : 七つの怪談 | 斉藤洋 作 | 偕成社 |
えんの松原 | 伊藤遊 作 | 福音館書店 |
鏡 ゴースト・ストーリーズ | スーザン・クーパーほか作 角野栄子ほか訳 |
偕成社 |
こわいお話が入ってる本 | ||
わらしべ長者 : 日本民話選 | 木下順二 作 | 岩波書店 |
子どもに聞かせる世界の民話 | 矢崎源九郎 編 | 実業之日本社 |
イギリスとアイルランドの昔話 | 石井桃子 編・訳 | 福音館書店 |
黒いお姫さま : ドイツの昔話 | ヴィルヘルム・ブッシュ 採話 上田真而子 編・訳 |
福音館書店 |
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