◇ 9月 時をこえての本
むかし、中国に王七(ワン・チイ)という男がいました。 ちょうちんまつりの日、山に行くと、老人たちが碁(ご)をうっていました。 王七がねっしんに見ているので、老人はなつめの実をくれました。 それを食べて ふと気がつくと、老人の白いひげが、地面までのびています。 持ってきたおのの柄(え)は くさっていました。 いつのまにか、何百年もたっていたのです。 唐 亜明 文 徐 楽楽 絵 福音館書店 |
|
ピーターが手に入れた小さなおもちゃの船は、魔法の船でした。 持ち主が願ったところへ、連れて行ってくれるのです。 ピーターときょうだいたちは、船に乗って空を飛び、エジプトに行きました。 そればかりではありません。 船は「むかし」へも連れて行ってくれました。 神々が住んでいた大昔にも、1000年前のイギリスにも。 ヒルダ・ルイス 作 石井 桃子 訳 岩波書店 |
|
トムは眠れないまま、寝室で横になっていました。ホールの大時計が十三時を打ちました。十三時だって? トムは大時計を見ようと、一階に降りました。 時計の文字盤が見えません。 そこで月の光を入れるために、裏口のドアを開けました。すると、そこには花が咲き乱れる 見たこともない庭が広がっていました。 フィリパ・ピアス 文 高杉 一郎 訳 岩波書店 |
|
深い霧のなかを、サキは飛んでいました。 降り立ったところは、古代の多摩川のほとり。そこで出会った男は、ネグリジェを羽衣とまちがえ、サキを天女と思いこんでしまいます。 もとの生活にもどってからも、サキはその男が忘れられません。 「不破麻呂にあいたい!」そんな思いが、とうとうサキを思いがけないところへ連れて行きました。 芝田 勝茂 作 木佐竹 美保 絵 あかね書房 |
|
ペネロピーは、母の親戚のサッカーズ農場にやってきました。そこは、昔バビントン一族の館だった石造りの建物でした。 ある日ペネロピーは、二階のドアの一つを開けると、そのまま立ちすくみました。 部屋の中では、四人の貴婦人がゲームをしていたのです。 そこは、荘園の領主アンソニー・バビントンが、囚われのスコットランドの女王メアリーを救おうとしている、三百年前の時代でした。 アリソン・アトリー 作 松野 正子 訳 岩波書店 |
時をこえての本もっと
雨ふり花さいた | 末吉 暁子 作 こみね ゆら 絵 |
偕成社 |
カバランの少年 | 李 潼 著 中 由美子 訳 |
てらいんく |
影の王 | スーザン・クーパー 作 井辻 朱美 訳 小西 英子 画 |
偕成社 |
時間だよ、アンドルー | メアリー・ダウニング・ハーン 作 田中 薫子訳 |
徳間書店 |
魔少女ビーティー・ボウ | ルース・パーク 著 加島 葵訳 |
新読書社 |
山をこえて昔の国へ | ウィリアム・メイン 作 神宮 輝夫 訳 |
岩波書店 |
闇の城、風の魔法 | メアリアン・カーリー作 小山 尚子 訳 |
徳間書店 |
床下の古い時計 | K・ピアソン 作 足沢 良子 訳 葛西 利行 画 |
金の星社 |
じゅうしょ | 〒185-8520 東京都国分寺市泉町2-2-26 |
---|---|
でんわ | 042-359-4109 |