Q6 「江戸城御本丸御天守台絵図」の解説に、天守が燃えたとあるが、現在の江戸城天守の石垣は当時のままか、入れ替えたものか。
江戸城天守台の石垣について
「江戸城御本丸御天守台絵図」(請求記号6191-2)の解説は、資料1により作成したもので、「明暦の大火により天守が焼失した」と記述した。資料2によると、「焼けた天守台石垣の石材は・・・火で表面が傷んでしまっているので、これを全部取り替え、土中に埋める基礎の部分に使用するか、あるいはほかの石垣工事に転用するようにして表面に出るのは全部新しい御影石にした。現在残っている石垣はこのとき修築したものである。」とある。
『名城を歩く24江戸城』(PHP研究所2004、当館未所蔵)p.13では、「天守石垣の東南側は激しく焼けただれている。これは大奥が炎上した安政の大火(1859年10月)で焼けたもので、明暦の大火によるものではない。」とある。
- 資料1 『江戸城 1 城郭』 伊東竜一著 至文堂 1992.10 (城郭・侍屋敷古図集成) (D/5215/3307/1;1125564171) p.90,p.126
- 資料2『江戸城 将軍家の生活』村井益男著 中央公論社 1964.7 (中公新書) (T/0・090/5;1124410850) p.101