4. 文晁先生自画縮図
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谷文晁自筆 半紙本2冊
加4622
『洗雲亭清賞』の解説によれば、画家谷文晁が需めに応じて揮毫したものを自ら縮写し、他日に備え控えとしたもの。元の表紙にあたる紙に「文政五年(1822)かりとち(仮綴じ)」とある。文晁六十才、書き添えられた日付を追うと、短い期間にかなりの量を描いていることが知れる。
馬の絵の側には依頼主であろう「左衛門尉様御好」と記されている。
文晁は始め狩野派の画法を学び、その後南画も修め、更には洋風画法も取り入れ独自の画風を展開した。田安家に仕え、松平定信の近習となり、定信編纂の古器・古書画の図録集『集古十種』の挿絵にも筆をとっている。