2.武州豊嶋郡江戸庄図
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写図彩色 1舗 100×130cm
東京誌料 A13-2
初期の江戸図は、江戸の町づくりの過程を知ることのできる好資料である。その初期江戸図を代表する本図は、写図だが、その原本は最古の刊行された図と推定され、凡例の末尾には、「寛永九年」(1632)という元の刊年らしい年が朱で記されている。天守閣や紅葉山をはじめ、日枝神社から溜池、愛宕山にかけての地形、増上寺などは絵画的手法により、その他は不徹底ながらも地図的な表現を使用しており、本格的な地図につながる過渡的な資料である。写図や復刻図など同類の図が多く流布し、寛永図系統の図と総称されている。