9. 本草綱目
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本草綱目五十二卷 圖二卷 瀕湖脈學一卷 脈訣攷證一卷 奇經八脈攷一卷 坿本草圖翼四卷 坿結髦居別集四卷 明李時珍撰 稻生宣義校 本草圖翼結髦居別集稻生宣義撰 正德四年京都唐本屋八郎兵衞等用萬暦三十一年江西本景刊 45冊
四周単辺 無界 毎半葉9行20字(注文小字双行) 白口 単魚尾 版心題本草綱目 以下巻数丁数 内匡郭21.6×15.0糎 訓点送仮名付
<子部醫家類>
諸橋文庫 499-MW-1
『本草綱目』は、明の萬暦24年(1596)頃に、現在の湖北省の医者李時珍の著した本草書。本草とは、中国および日本の伝統的な薬物学、あるいは和漢薬やそれを記した書物のこと。先行する宋の時代の『証類本草』に基づき、雨水から人間に分類した上、さらに自説を加えるなどして古来からの本草に大きな改革を加えた。
当書はその『本草綱目』の和刻本である。和刻本とは中国で出版された本を日本で彫りなおした出版物をいい、返り点や送り仮名等を付与したものもある。当書はさらに松岡恕庵・小野蘭山門下の本草学者稻生宣義の著作である『本草圖翼』と『結髦居別集』を加えて正徳4年(1714)に出版している。底本は萬暦31年(1603)の石渠閣版江西本で、稻生の号から「若水本」または「新校正本」と呼ばれ、和刻本の中では最もすぐれたものといわれている。掲出部分は、第十二巻草部から人参の項。欄外に朱墨で大量に書入れがされている。