8. 高砂小謡廻雙六
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高砂小謡廻雙六
刊
請求記号:加6579
「高砂」の小謡を素材とした双六。版元部分が裁ち落とされているが、大坂の版である。お馴染みの「高砂やこの浦船に帆をあげて・・・」の詞章を分解し、「たかさ」は富士山で高さ、「このうらぶね」は船頭というように、つながりのある絵で表し、高砂の尉と姥のめでたい絵で「上り」となる。「すぎて」の詞には、酒の飲みすぎの絵をあてるなど楽しいコマも多い。また、所々に丸い銭の印が見える。「とをく」には遠眼鏡を覗く人物で「めがねかりちん」、「はぜつり」には「ゑ(餌)の代」の如くである。賽を振って、このコマに止まると罰金を出すといったルールかもしれない。
こうした双六の題材となるほど謡は人々に浸透していたのであろう。