ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文へ移動する

ここからグローバルナビです。

グローバルメニューここまでです。

6. [鯰の生捕]

[鯰の生捕]

Copyright (C) 2000 東京都立中央図書館特別文庫室 All Rights Reserved.
無断で転載・転用することを禁止します。

[安政2年](1855)刊 大判錦絵2枚続
東京誌料 0277-C4ア

地震後、被害状況を知らせる刷物の他に、「鯰絵」と称される錦絵が町に氾濫した。これは古くからの俗信で、地震は地底の鯰が動くことによって生じるとされていたためである。
この絵では、今回の江戸大地震と8年前の弘化4年の善光寺地震、二匹の大鯰が、被害を受けた人々によって捕らえられ打擲されている。よく見ると何人か鯰をかばっているが、それは地震後の復興で仕事の増えた大工、左官などの職人や、古着、古金屋など、この機に乗じて儲けた人々である。この様に「鯰絵」は世相を風刺したものでもあった。
恐ろしいものをあげて「地震、雷、火事、親父」というが、右上に描かれた雷も「とても地震にはかなわない」と頭を掻いている。その左には、神無月で出雲へ出かけていた鹿島明神が駆けつける姿も見える。これは、常陸の鹿島明神が、要石と呼ばれる石で鯰を押え込むことにより地震を防いでいる、という民間信仰に依拠している。

ここからサイトのご利用案内です。

サイトのご利用案内ここまでです。