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Wilhelm Busch
Stuttgart : Deutsche-Verlags-Anhalt., 出版年不明
F/E/B141/3

ウィルヘルム・ブッシュ（1832-1908）は、漫画の先駆とも言っていい戯画（カリカチュア）の世界で、子どもたちの高い人気を得た。ブッシュの絵本は、絵が高い物語性を持ち、詩的な韻文が添えられていることが特徴であり、小さい子どもたちでも、絵だけで十分楽しむことができる。ブッシュは、絵草紙「Münchener Bilderbogen」と、当時の有名な風刺週刊誌「Fliegenge Blätter」の2誌に絵を提供するかたわら、『マックスとモーリッツ』（1865年）、『からすのハンス・フッケバイン』（1867年）などの作品を描いた。代表作『マックスとモーリッツ』は、30ヶ国語に翻訳されている。
掲載図書には、粉ひき小屋に忍んできた泥棒たちを相手に、粉屋の娘が知恵を使って勇敢に立ち向かう表題作ほか、全部で3つの物語が収録されている。3人の泥棒が、完膚なきまでに叩きのめされるところなど、ブッシュらしい小気味よさがよく表れている。