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源氏小鏡
3巻　須原屋茂兵衛　刊
請求記号：加8059

中世・近世を通じて源氏物語のダイジェスト版は種々作られた。この小鏡はその代表的なもので、内容からして南北朝期の成立とみられている。各巻に連歌の付合（つけあい）の語を収めてあり、元来は連歌師のためのものだったが、簡単に各巻の主要場面の知識が得られるため普及し、梗概書のなかで最も伝本が多い。
版本としては、江戸初期の古活字本を始めとして、整版本も、明暦・寛文・延宝・寛延・文政版というように、江戸末期まで何種類も刊行された。掲出は無刊記の絵入本から夕顔の巻。