第33回 昔話の宝物
2009年2月25日更新
長い間、昔話は、炉辺などで、人々の口から口へと語り伝えられてきました。娯楽の少ない時代には、火を囲んで、手仕事などに励みながらの昔語りは、語り手、聞き手双方ともに、大きな楽しみでした。幼い子どもにとっては、心を躍らせて聞き入り、いつの間にか生きる知恵を学ぶ場でもありました。こうして昔話は、そこに暮らす人々の世代を超えた共通の文化となってきました。
近代に入り、印刷技術の進歩や識字率の向上、富裕層の出現などにより、昔話が本になって、再び子どもたちの前に登場しました。画家たちが、それまで空想の世界にいた主人公たちに姿が与えたのです。今では、私たちは、様々な画家の絵によって昔話を楽しむことができます。
今回は、多摩図書館所蔵の児童資料の中から、異なる作家の手による同じ昔話を取り上げ、同一の場面や主人公がどのようが描かれているかを紹介します。
この下に並んでいる小さな画像または題名をクリックすると、拡大した画像と解説が表示されます。
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1.『鼠の嫁入』(332KB)
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2.「鼠ノ嫁入」
『サルとカニ』所収(643KB) -
3.Kachi-Kachi Mountain
(かちかち山)(724KB) -
4.『カチカチヤマ』
(日本一ノ画噺)(312KB) -
5.『かちかち山』
(講談社の絵本)(359KB) -
6.「シンデレラ」
The child's picture scrap book 所収(159KB) -
7.「シンデレラ」
The sleeping beauty and other fairy tales from the old French 所収(230KB) -
8.「消炭さん」
『グリム御伽噺』所収(159KB) -
9.Puss in boots
(ながぐつをはいたねこ)(794KB) -
10.「ながぐつをはいたねこ」
Blakie's red picture-book fairy tales for little folk(ブラッキーの赤い絵本 昔話) 所収(349KB)