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チビ子物語　菊池寛編　武井武雄画
アンデルセン童話集（小学生全集）

興文社　1928（昭和3）年
請求記号：080/6/5

原作に忠実に訳されている。従来の「おやゆびひめ」の名称を避け、「チビ子」という侮蔑の意味が含まれる名前を付けることにより、最後に王様から「マイヤ」というふさわしい名前を付けられるハッピーエンドを生かしている。またチビ子が帯をチョウに結び付けて、睡蓮の葉に乗って川を下っているうちに、黄金虫にさらわれてしまい、チョウの身を案じるという場面を省略したり、エピソードを変えたりする本があるが、本書では人生の苦味も描いた原作どおりに訳している。武井武雄画の挿絵が、モノクロ6枚とカラー1枚（口絵）あり、モダンな雰囲気をかもしだしている。
「チビ子物語」ほか11篇のアンデルセン童話が収められている。総ルビ付き。