10. 憲法発布式之図
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憲法発布式之図
楊洲周延(ちかのぶ)画 明治22年(1889)2月23日刊 佐々木豊吉 大判錦絵3枚続
The promulgation ceremony for the Constitution of the Empire of Japan
請求記号:東606-C9
明治22年(1889)の紀元節2月11日、明治宮殿の正殿において、大日本帝国憲法の発布式が執り行われました。この錦絵は、陸軍正装の明治天皇が、内閣総理大臣黒田清隆へと憲法を与えている場面を描いています。明治天皇の右側には、皇后(昭憲皇太后)を初めとする皇族の女性たちが洋装で参列し、左側には各国の公使が参列していました。式典後は、饗宴のための大広間である豊明殿(ほうめいでん)において夫人同伴の洋風夜会が催されました。その後さらに正殿で伝統舞楽の披露と立食の賜宴があり、午前0時過ぎまで続けられました。憲法発布式は、新築成った宮殿を内外に披露すると同時に、近代国家としての日本の位置を示す重要な機会でした。
憲法発布式の際の様子は、特別コレクション第24回で紹介した「憲法発布宮城二重橋御出門之図」にも描かれています(クリックすると、リンクが開きます)。