江戸の町を襲った災害
地震大国日本。有史以来、日本列島では数えきれないほどの地震が発生してきました。江戸時代も例外ではなく、江戸の町もたびたび地震に襲われてきました。なかでも最も大きな被害をもたらしたのが、安政2年(1855)10月2日の夜に起きた「安政(あんせい)の大地震」でした。この地震に関する情報をこと細かく記した瓦版(かわらばん)(読売)、浮世絵、冊子などが大量に刷られています。
災害は地震だけではありません。「明暦の大火」(1657)に代表される火事は江戸の町づくりに大きな影響を与え、「宝永(ほうえい)大噴火」(1707)と呼ばれる富士山の爆発は江戸の町に灰を降らせました。そのほか天候不順のため、北陸や東北で起こった凶作が江戸の米の値段を高騰させ、打ちこわしの要因となりました。日本各地で起こった災害も江戸に暮らす人々と無関係ではなかったのです。
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