闘病記文庫のリスト
2025年3月更新
東京都立中央図書館
病気の体験談を探す方と先輩患者が出会う「闘病記文庫」の意義
東京都⽴中央図書館は、「闘病記⽂庫」を2005年6⽉に設置しました。これは私ども「健康情報棚プロジェクト」が闘病記約1,000冊の寄贈を申し出て受入れていただいた結果、実現したものです。その後20年間、継続して闘病記を利用可能な環境が提供され続けています。
闘病記の最大の特徴は、書名から書かれている病名がわかりづらいことです。そのため、ご⾃⾝と同じ病気の体験談を探すことは大変困難でした。「闘病記⽂庫」は、そんな闘病記を200以上の病名に分類し、たくさんの闘病記の中から「選択」できる仕組みが施されています。病名分類の役割は、「病名」を手掛かりとして当該病名の体験談を探す方と、著者である先輩患者を縁結びをすることです。「今、病気治療中の方」だけでなく、「今、健康でも将来の患者予備軍の方が困った時に」「患者さんの気持ちが知りたい医療者・学生の方に」、そして「読み物として」。闘病記を自由に利用する場が「闘病記文庫」なのです。
一時的な展示コーナーではなく、常設の「闘病記文庫」として、いつでもだれでも、無料で、豊富な闘病記に直接触れられる仕組みは、図書館の素晴らしい機能と言えます。 闘病記は最新の治療法を求める医学書とは違い、病気と⽣活に伴う「生きづらさ」や「困りごと」など、共有共感する情報源です。そのため、闘病記が書かれた時代背景、発⾏年、著者の属性等に留意して上手に利⽤する姿勢が大切と考えます。
(健康情報棚プロジェクト 石井保志)
闘病記文庫の資料リストです。
病名ごとに分類しているので、特定の病気について書かれた資料を探す場合は、以下の病名一覧から病気の分類を確認し、該当のリストをご覧ください。