このデータベースは、本サイトで紹介する江戸・東京の資料を資料の種類とキーワードから検索閲覧することができます。
江戸時代後期、上方で生まれた、伝奇的要素の強い「読本」と呼ばれる形式の文芸作品が江戸でも流行しました。その読本の代表的な作品が馬琴の手による『南総里見八犬伝』です。28年にわたって書き続けられた近代以前の最長編小説でもありました。
平安時代に紫式部によって書かれた『源氏物語』の世界を室町時代に置き換えて描いた合巻の代表的な作品です。合巻とは草双紙の一種で、赤本、黒本、青本、黄表紙と展開してきた江戸文芸をさらに発展させ、それまで5丁1冊としていた本を、数冊分合わせて1冊とした絵草紙のことで、長編作品が作られる一つのきっかけとなりました。
『源氏物語』の最初の帖・桐壺を振り始めとし、最後の帖・夢浮橋まで五十四枚の絵札を巡る双六です。中央の上がりは美しい干菓子の数々。各札には、巻の名前と源氏香、巻名にちなんだ絵が描かれています。
「庭訓」とは家庭内の教訓や家庭教育のことですが、本書は女子用の教科書として江戸時代、寺子屋などで使用されたものです。女子向けの寺子屋の中には『源氏物語』を教える女師匠もいました。
江戸時代の俳人といえば松尾芭蕉の名前を多くの人が思い浮かべるでしょう。この作品は江戸時代後期の蘭学者・画家の渡辺崋山(1793~1841)が描いた芭蕉の肖像画です。
「俳諧一枚摺」と呼ばれる俳諧関係の摺物です。多くは俳人同士の間で配られました。絵が加えられていることが多く、本作品も双六の形式をとり、趣向が凝らされたたいへんおもしろい仕上がりになっています。
江戸時代後期を代表する狂歌師50人の肖像に狂歌を添えて描いた彩色刷の絵本です。絵は北尾政演(戯作者名は山東京伝)の手によるもので、狂歌師を王朝歌人風に描いています。
徳川家康が江戸に幕府を開いてまもない慶長13年(1608)頃の江戸の町並みを描いたと考えられている絵図です。江戸城とその周辺にあたる内曲輪(うちくるわ)を正確な縮尺で描いています。
寛永9年(1632)に書かれたとされる、初期の江戸図を代表する絵図です。現在知られている限りで、最も古く、内容が正確だと言われている江戸図です。初期の江戸の町を知ることができます。
東京都立中央図書館では国の重要文化財に指定されている江戸城造営関係資料(甲良家伝来)646点を所蔵していますが、本図もそのうちの1枚です。江戸城を中心に四神相応の方位が記された絵図です。江戸城を守るために寺社や見附(門)が配置されているのがわかります。