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ご挨拶
「東京文化財ウィーク2022」参加企画展「あつめずにはいられない 〜趣味人の貼込帖から〜」にアクセスしていただき、誠にありがとうございます。
都立中央図書館特別文庫室では、江戸時代から明治時代にかけての古典籍や錦絵、古地図などを所蔵しており、毎年、東京文化財ウィークにおいてテーマを決めてこれらの資料を公開しております。
本年度は「貼込帖」をテーマに、蒐集家の趣味の世界をご紹介します。貼込帖は一種のスクラップブックで、特別文庫室では趣向を凝らした様々な貼込帖を所蔵しており、そこには、浮世絵や暦、商店の引札、駅弁の掛け紙やマッチラベルなど、実に多彩な紙類が貼り込まれています。これらはデザイン性に富み、見た目に美しく楽しいものも多く、また、当時の世相や流行を伺い知ることができる貴重な資料でもあります。
さらに同時開催で、「絵図・建築図面で巡る江戸城ツアー」と題し、重要文化財「江戸城造営関係資料」(甲良家(こうらけ)伝来)の建築図面等を使用して、江戸城本丸、天守、紅葉山、吹上の各所をご紹介します。
展示は、昨年度に引き続き電子展示の形式で開催し、電子データによる拡大画像などを用いて、展示内容をわかりやすくご説明いたします。この機会に是非、趣味人の世界をお楽しみください。
本展示を通じて、重要文化財を含む特別文庫資料を、より一層身近に感じていただければ幸いです。
令和4年10月
東京都立中央図書館長
「貼込帖」の世界へようこそ
貼込帖(はりこみちょう)とは、その名の示すごとく各種の収集物を紙に貼り込み、冊子状に仕立てたものです。内容も、番付や引札など元々一枚の摺物(すりもの)から、硯の拓本やマッチラベルまで、実に様々です。正に「あつめずにはいられない」人々が楽しみながら貼ったことが感じられます。
今回の展示でご紹介する貼込帖の多くは加賀文庫の資料です。旧蔵者、加賀豊三郎氏(1872〜1944)が自ら集め、順序を考えて貼り、製本して題名を付けたと思われるものが何点もあります。
1冊の貼込帖全体をお伝えすることはなかなか難しいのですが、今回少しでもその魅力を表現できればと、いろいろな形でご紹介しています。
※タイトル背景画像は『染佐羅沙裂』(加5460)より
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