岩手県陸前高田市立図書館　被災資料の修復

東京都立中央図書館では、東日本大震災復興支援活動の一環として、陸前高田市立図書館からの依頼を受け、被災した郷土資料の抜本的修復を行いました。

平成23年3月に発生した大地震・津波により被災した陸前高田市立図書館所蔵の郷土資料は、岩手県立図書館や日本図書館協会等により応急処置が施されました。そのうち、新しく入手することが非常に困難な郷土資料51冊について、平成25年9月から平成27年3月まで、東京都立中央図書館（港区広尾）に搬送し、本格修復を行いました。
また、平成26年8月には追加修復資料を受け入れました。貴重書庫の資料のうち岩手県指定文化財「吉田家文書」などは博物館等関係者によって救出されましたが、平成26年5月、その他の資料113点についても関係者等により救済されていたことが判明しました。これら113点の資料のうち、陸前高田市立図書館及び岩手県内図書館で所蔵されているものを除く郷土資料83点についても平成28年度末までに修復を終えました。
修復作業では、資料の長期保存および学術図書として活用することを目指し、被災資料の解体・洗浄・損傷部分の補修・再製本等を行いました。作業の様子は東京都立図書館Facebookを通じてお知らせしています。
なお、第1次受入資料が平成27年3月に完成し、陸前高田市立図書館に返還されたことを記念して記録動画を製作しました。

参考資料

眞野節雄「よみがえれ陸前高田の郷土資料-東京都立中央図書館の修復作業」『ネットワーク資料保存』第111号,2015,pp.1-4

記録動画「大津波からよみがえった郷土の宝―陸前高田市立図書館郷土資料の修復」（15分）

※ 動画を閲覧する際に東京都公式Youtubeページに移動します。閲覧環境によって動画が再生できない場合があります。あらかじめご了承ください。

修復作業の様子（東京都立図書館Facebookにて公開中）

被災した郷土資料

特別ミニ展示

「大津波からよみがえった郷土の宝　‐陸前高田市立図書館　郷土資料の修復展‐」平成27年2月20日（金）から3月11日（水）

リーフレットはこちら

facebookにて公開中

平成27年2月4日
特別ミニ展示「大津波からよみがえった郷土の宝　陸前高田市立図書館　郷土資料の修復展-」を平成27年2月20日（金）から3月11日（水）まで開催します。
平成27年2月18日
ただ今展示準備中です@都立中央図書館東日本大震災で津波の被害を受けた陸前高田市立図書館所蔵郷土資料を預かり、元に近い形に修復するまでの様子について御紹介します。
平成27年2月19日
本日18時10分からのNHK「首都圏ネットワーク」で、都立図書館ミニ展示「大津波からよみがえった郷土の宝」が紹介されます。
平成27年3月3日
明日（3月4日）、16時55分から18時までのNHK総合テレビ「ゆうどき」の中で、都立中央図書館ミニ展示「大津波からよみがえった郷土の宝」と被災資料の修復を行っている資料保全室の様子が紹介されます（生中継）
平成27年3月9日
NHK「ゆうどき」（全国区）で陸前高田市郷土資料の修復工程が生中継されました。
平成27年3月9日
陸前高田市立図書館長、郷土資料修復展を視察。
平成27年3月9日
陸前高田市立図書館被災資料ミニ展示を見て　〜来館者の方からの献花がありました。また、展示に対し素敵な励ましのお言葉をいただきました。
平成27年3月11日
「高所へ逃げろ」と書かれた陸前高田市立図書館の本がたどった運命。
平成27年3月13日
陸前高田市被災資料の修復展示、終了しました！