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第79弾「中国語で日本の現代文化を読む」

2017年2月1日

「中国で読まれる「日本第一」」(『日経産業新聞』2016年6月6日 22面)
「中国:「日本第一」脚光 79年の著作、対米関係に関心」(『毎日新聞』2016年5月25日夕刊 7面)
・・新聞記事の見出しを飾った『日本第一』は何の図書か、ご存知ですか?

これは1979年に出版され、日本でもベストセラーとなったハーバード大学のエズラ・ボーゲル名誉教授の『ジャパンアズナンバーワン アメリカへの教訓』(原書名:『Japan as number one : lessons for America』)の中国語版です。日本の高度成長とその要因について分析した『日本第一』は中国で2016年に再刊され、人気を博しました。

東京都立図書館では、中国語で書かれた日本に関する図書を多数所蔵しています。今回はその中から、現代の日本文化に関する図書をいくつかご紹介します。

『在日本 岛国88元素』毛丹青主编 華東理工大學出版社 2016年刊
(日本語タイトル「在日本 島国の88要素」)

日本在住の中国人留学生等が、日本文化及び現代の日本事情について88個のキーワードから紹介した図書です。「和歌」、「茶道」のような伝統文化から、「交番」、「部屋を借りる」、「関東関西」まで、さまざまな切り口から分かりやすく解説されています。また地域限定、季節限定のお菓子の美味しさなど、日本の身近な食文化に関するコラムもあります。
キーワードを71個に絞った日本語訳『在日本 中国人がハマった!ニッポンのツボ71』も刊行されています。

『林少华看村上:村上文学35年』林少华著 青岛出版社 2016年刊
(日本語タイトル「林少華が読む村上:村上文学35年」)

日本の現代文学は中国でも人気が高く、とりわけ村上春樹や東野圭吾の作品は日本国内で出版後すぐ翻訳され、ベストセラーとなっています。
作者の林少华氏は村上春樹をはじめ、日本の近現代文学作品の翻訳を多く手がけてきた翻訳家です。村上春樹の『風の歌を聴け』から『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』までの個々の長編小説等に関する評論や、村上春樹へのインタビューが掲載されています。

『日本漫画大百科』漫友文化著 上海人民美術出版社 2014年刊
(日本語タイトル「日本漫画大百科」)

日本の著名な漫画家や作品、漫画の歴史、漫画に関する博物館、美術館等について網羅的に紹介されています。また日本国内で漫画やアニメについて学べる専門学校、大学について詳しく案内しています。漫画やアニメに関連する用語解説もあり、2016年の「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンに選ばれた「圣地巡礼(聖地巡礼)」もp.648に掲載されています。

『《三国演义》在日本的译介与研究』赵莹著 南开大学出版社 2014年刊
(日本語タイトル「日本における「三国志演義」の翻訳と研究」)

『三国志演義』は羅貫中の作品で、明の時代に成立した長篇歴史小説です。日本では江戸時代に流行し、現代に至るまで読み継がれています。
この図書では、吉川英治や北方謙三など、日本国内の著名な作家が『三国志』として書いた小説がベストセラーになったこと及びその文学的影響、また広く読まれていく中で、諸葛亮や曹操など登場人物のイメージが変容していったことについて触れています。さらに、アニメや人形劇、スーパー歌舞伎といった現代日本での幅広い表現方法による「三国志」についても考察しています。

東京都立図書館では、年間約1,500冊の中国語図書を収集しています。
東京都立図書館の中国語図書、韓国・朝鮮語図書は、国立情報学研究所(NII)が運営するCiNii Booksでも検索することができます。ぜひご活用ください。


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