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朝鮮の美を伝えた浅川兄弟(伯教・巧)

​平成24年5月10日作成
人文科学担当

この情報は速報版として作成したものです。 この他の資料、情報をお調べの方は、ご来館いただくか、電話(03-3442-8451)、Eメールレファレンス、文書でお問い合わせください。

  • 「民芸のこころに光 民衆への親愛 『浅川伯教・巧』展『濱田庄司』展」
    (『朝日新聞』2011年8月31日 夕刊3面)
  • 「[異才列伝]浅川巧 朝鮮の工芸評価、植林にも尽力」
    (『読売新聞』2011年10月23日 日曜版2面)
  • 「映画『白磁の人』甲府で完成披露試写会 吉沢さん『日韓の懸け橋に』」
    (『山梨日日新聞』2012年2月16日 22面)

浅川伯教(あさかわ・のりたか 1884-1964)、浅川巧(あさかわ・たくみ 1891-1931)は山梨県の生まれ。1910年代に相次いで朝鮮半島に渡ります。
教師・陶磁器の研究者であった兄、森林技師であった弟。
二人は、植民地統治下の朝鮮で、朝鮮の国や文化を理解しようと人々に溶け込みながら暮らすなかで、朝鮮陶磁器や工芸品の美に深く魅せられていきます。

そして、彼らの研究や評論活動によって多くの陶芸家や研究者、愛好者が李朝時代の朝鮮の陶磁器や工芸品に目をむけるようになりました。
なかでも、柳宗悦(やなぎ・むねよし 1889-1961)は大きな影響を受け、民衆の用いる日常品に美の姿を見出す「民芸」運動につながっていきます。

昨年から今年にかけて、浅川巧の生誕120周年を記念して、展覧会「浅川伯教・巧兄弟の心と眼―朝鮮時代の美―」が大阪、千葉、山梨、栃木というゆかりの地で開催されました。
また、6月には「道-白磁の人」の公開上映も予定されています。

都立図書館の所蔵資料から、二人の活動の軌跡を知ることができる資料をご案内します。(一部、都立多摩図書館の所蔵資料も含みます)

図書

二人の著作

書名編著者出版者出版年
『釜山窯と対州窯』 浅川伯教著 彩壷会 1930
『陶磁全集 17 李朝』 浅川伯教著 平凡社 1960
『朝鮮の膳』 浅川巧著 八潮書店 1978
『朝鮮陶磁名考』 浅川巧著 八潮書店 1978
『小品集』 浅川巧著 八潮書店 1978
『浅川巧全集』 浅川巧[著] 草風館 1996.1
『浅川巧日記と書簡』 浅川巧[著] 草風館 2003.10
『조선의 소반 ; 조선도자명고』 아사카와 다쿠미 지음 ; 심우성 옮김 학고재 1996.4

二人の評伝

書名編著者出版者出版年
『朝鮮の土となった日本人 浅川巧の生涯 増補三版』 高崎宗司著 草風館 2002.8
『日韓交流のさきがけ-浅川巧』 椙村彩著 揺籃社 2004.6
『回想の浅川兄弟』 高崎宗司編 草風館 2005.9
『浅川伯教の眼+浅川巧の心』 伊藤郁太郎監修 里文出版 2011.7
『韓国・朝鮮と向き合った36人の日本人』 舘野晰編著 明石書店 2002.4
『韓国と日本の交流の記憶 日韓の未来を共に築くために』 李修京編 白帝社 2006.11
『日記に読む近代日本  5』 吉川弘文館 2012.1
『柳宗悦全集 第6巻 朝鮮とその芸術』 柳宗悦著 筑摩書房 1981.1
『浅川伯教巧兄弟の心と眼-朝鮮時代の美 特別展浅川巧生誕120年記念』 浅川伯教・巧[作] 大阪市立東洋陶磁美術館ほか編E.M.I.ネットワーク編 美術館連絡協議会 2011.4
『韓国民芸の旅 増補新版』 高崎宗司編著 草風館 2012.2

文学に見る浅川巧

書名編著者出版者出版年
『白磁の人』 江宮隆之著 河出書房新社 1994.5
『美しい朝の国 朝鮮の山を緑に・浅川巧,水木亮戯曲集』 水木亮著 カモミール社 2001.12
『冬萌の朝 新・白磁の人』 江宮隆之著 柏艪舎 星雲社(発売) 2006.4

雑誌記事

雑誌名・巻号(出版年月)記事内容掲載頁
『芸術新潮』 48巻 5号 通巻569号(1997年5月) 特集 李朝の美を教えた兄弟 浅川伯教と巧 p.3-69
『陶説』 698号(2011年5月) [特集]浅川伯教・巧兄弟の心と眼 p.1-28
『月刊韓半島』 6〜9号(合併号) 通巻319〜322号(2006年6〜9月) 「人間の価値は人間にあり」-今という時代が求める浅川伯教・巧兄弟の生き方 河正雄著 p.44-47

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