第61回 『やってよかった東京五輪 オリンピック熱1964』
令和2年11月11日作成
インターネットやSNSも無かった1964年、オリンピック競技の結果や会場の熱気を伝えたのは新聞や雑誌でした。紙面には競技場の外のこと、例えば銀座で起きたぼったくり事件や代々木の選手村に集まる人など、オリンピックの日々を生きる人々の姿がありました。
本書はそんな小さな事件記事から、三島由紀夫や柴田錬三郎が書いた観戦記に『昭和天皇実録』、開催前のバタバタに閉会後の事件まで、膨大な文字資料から独自の視点で抜き出し編んだ、オリンピックアンソロジーです。半世紀以上が過ぎ、東京で2回目のオリンピックを控えた今でもあの頃の熱を感じられます。
『やってよかった東京五輪 オリンピック熱1964』 山口文憲編 新潮社 2020.4(都立中央図書館 請求記号:S/780.6/5449/2020)