第47回 『幻の東京オリンピック:1940年大会招致から返上まで』
令和元年5月16日作成
「近代オリンピックの百年余の歴史は、そのかなりの部分が政治との闘いの歴史でもある。」
1940年、東京では第12回の夏季オリンピックが開催される予定でした。世界初のアジア開催として注目を集めましたが、結果的に開催都市が自発的に大会を返上した唯一の事例となりました。なぜ、1940年大会は行われなかったのか――そこには、招致活動におけるヒトラーの存在、満州事変から日中戦争に続く国内外の情勢など、政治的な事情が大きく影響していたようです。嘉納治五郎や副島道正をはじめとする当時の関係者の苦悩と尽力を、元NHKのスポーツ記者である著者が、巧みな筆致で描きます。
『幻の東京オリンピック:1940年大会招致から