『再生可能エネルギー』の巻
平成23年8月15日作成
情報サービス課都市・東京情報係
このコーナーでは、都政や東京のニュースや話題をとりあげ、インターネット情報と都立図書館の資料を御紹介します。
さらに詳しい情報をお求めの場合には、御来館いただくか、電話(03-3442-8451)、Eメールレファレンス、文書でお問い合わせください。
東京都では、先に策定した「電力対策緊急プログラム」において、家庭の分散型電源の確保を支援するため、家庭における創エネルギー機器等(太陽光発電システム)の導入補助を行うことにしました。
今回は持続的に利用可能な太陽光など「再生可能エネルギー」に関する資料や情報をご紹介します。
☆印は都立中央図書館所蔵の資料です。★印はインターネットのホームページで関連の情報を見ることができます。
再生可能エネルギーとは
自然環境の中で繰り返し起こる現象を利用して持続的に利用が可能な非枯渇性のエネルギー源。太陽光、太陽熱、水力、風力、バイオマス、地熱、波力、温度差などを指し、自然エネルギーともいう。(「現代用語の基礎知識」より)
☆『知っておきたいエネルギーの基礎知識 光・電気・火力・水力から原子力まで各種エネルギーを徹底解説!』 齋藤勝裕著 ソフトバンククリエイティブ 2010.8
☆『図解新エネルギー早わかり 世界の環境・経済の救世主!』 早稲田聡著 中経出版 2011.1
国の取り組み
★「太陽光発電の余剰電力買取制度」
太陽光発電による電気が自宅等で使う電気を上回る発電をした時、上回った分の電力を10年間電力会社に売ることができる制度です。平成21年11月より開始されました。
★「平成22年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査報告書」
再生可能エネルギー導入普及施策検討の基礎資料とするために環境省が実施した、「平成21年度 再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査」に続く調査報告書です。この調査では、我が国における太陽光発電、風力発電、中小水力発電や地熱発電の賦存量、導入ポテンシャルとシナリオ別導入可能量について推計を行っています。
平成22年度の調査結果について、都道府県ごとの地図情報として見ることができるマップです。
★「平成22年度再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査概要 (特に東北地方と関東地方に焦点を当てて)」 (PDF形式908KB)
☆『NEDO再生可能エネルギー技術白書』 新エネルギー・産業技術総合開発機構編 エネルギーフォーラム 2010.12
NEDOは、「独立行政法人通則法」「独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構法」に基づいて設立された独立行政法人です。
太陽光発電、風力発電、バイオマスエネルギー、太陽熱発電、波力発電、海洋温度差発電、スマートグリッド(次世代送電網)など再生可能エネルギーの国内外の動向を紹介し、今後の技術開発の道筋を示す技術ロードマップ(行程表)をまとめています。
東京都の取り組み
☆『東京都再生可能エネルギー戦略:エネルギーで選びとる持続可能な未来』 東京都環境局編 東京都環境局 2006.5
☆『東京都環境基本計画』 東京都環境局環境政策部環境政策課編集 東京都環境局環境政策部 2008.3
当計画では、「2050年における本格的な低炭素型社会を実現するためには、再生可能エネルギーへの大規模な転換が不可欠である」としています。
先行自治体の取り組み
☆『風をつかんだ町 クリーンエネルギー・自然の財宝を掘りあてた岩手県葛巻町の奇跡』 前田典秀著 風雲舎 2006.12
辺境の町がどのようにクリーンエネルギーをつかみ、日本のトップランナーとなったかを綴っています。
☆『株式会社「岩手県葛巻町」の挑戦』 亀地宏著 秀作社出版 2006.10
「町は企業・サービス業」「町民は顧客」という考え方のもと、ミルクとワインとクリーンエネルギーで町おこしに成功した役場のドキュメンタリーです。
☆『自然エネルギーが地域を変える』 佐藤由美著 学芸出版社 2003.5
いち早く自然エネルギーに着目し、活用してきた自治体やNPO、企業が取り組んだ全国各地のまちづくりを紹介しています。
諸外国の取り組み
☆『再生可能エネルギー"先進国"インド 知られざる巨大市場の素顔題』 和田幸子著 日報出版 2010.5
☆『東アジアの環境賦課金制度』 李秀編 昭和堂 2010.2
東アジア地域で行われた環境賦課金制度の運用経験、成果、課題に関する国際比較分析を行う中で、日本、中国、韓国、台湾の再生可能エネルギー政策について触れています。(p.302-384)
☆『世界の地球温暖化対策 再生可能エネルギーと排出量取引』 浅岡美恵編著 学芸出版社 2009.8
再生可能エネルギー利用の政策、国内排出量取引制度など、欧米諸国による脱温暖化への動きを紹介しています。
☆『飛躍するドイツの再生可能エネルギー 地球温暖化防止と持続可能社会構築をめざして』 浅岡美恵編著 学芸出版社 2009.8
☆『デンマークという国 自然エネルギー先進国 <風の学校>からのレポート』 ケンジ・ステファン・スズキ著 増補版 合同出版 2006.2
☆「特集 海外における再生可能エネルギー発電の導入政策」 『エネルギーレビュー』 通巻364号(2011.5)p.19-31、38-45
ドイツ、スペイン、英国、米国、中国の支援策の現状を紹介しています。
☆「特集 日本の明日を占う 台頭するアジアの再生可能エネルギー」 『日経エコロジー』 144号(2011.6)p.20-33
インド、フィリピン、タイ、インドネシア、ベトナムの現状を紹介しています。
新時代のエネルギーを考える
☆『EV・太陽光発電の世界需要予測』未来予測研究所 2011.4
10年後の太陽電池、太陽光発電、電気自動車、リチウムイオン電池の開発動向の展望と需要や市場などを予測し、福島原子力発電所事故の収束に至るプロセスと工法、電力供給の問題と対策も検討しています。
☆『低炭素社会のビジョンと課題 エネルギー・環境・ネットワークの結節点を探る』 木船久雄編著 晃洋書房 2010.11
低炭素社会を目指して進められている政策の問題点や課題を明らかにした上で、より公正で経済的犠牲の少ない政策を提案し、政策措置が及ぼす関連分野への影響を考察しています。
☆『再生可能エネルギーの政治経済学 エネルギー政策のグリーン改革に向けて』 大島堅一著 東洋経済新報社 2010.3
石油・石炭・原子力エネルギーに変わる新しい環境・エネルギー政策を切り拓くにはどうしたらよいか?エネルギー政策の政治経済学的分析と欧米諸国の先進事例から、2050年に向けた日本のエネルギー政策のあり方を考えます。
☆『原発社会からの離脱 自然エネルギーと共同体自治に向けて』 宮台真司、飯田哲也著 講談社 2011.6
3・11を境に、原発や電力会社の問題点が報道され議論されるようになりました。官僚支配、電力独占から抜け出すにはどうすればいいのか?社会学博士・宮台真司と自然エネルギーの第一人者・飯田哲也が語り合います。
☆『今こそ、エネルギーシフト 原発と自然エネルギーと私達の暮らし』 飯田哲也、鎌仲ひとみ著 岩波書店 2011.5(岩波ブックレット No.810)
いまだ収束のめどが立たない福島第一原発の事故。史上最悪の原発震災を引き起こした深因を探り、実現可能なエネルギーの未来を模索しています。
☆『脱原発、再生可能エネルギー中心の社会へ 福島原発事故を踏まえて日本の未来を考える』 和田武著 あけび書房 2011.5
原子炉を止めれば電力不足、原子力発電は経済的...、それは事実か?世界各国の脱原発エネルギー政策と実施の現状と日本での実現の道筋を記しています。
☆『地域の力で自然エネルギー』 鳥越皓之ほか著 岩波書店 2010.7
海に囲まれ、緑に恵まれた日本は、自然エネルギー資源の宝庫。バイオマスから波力・潮力、小水力、地熱エネルギーまで、日本に特徴的な自然エネルギーの現状とさまざまな取り組みを紹介しています。
☆『低炭素社会への選択 原子力から再生可能エネルギーへ』 遠州尋美編著 法律文化社 2010.1
2007年の大阪経済大学市民開放講座をもとに書籍化されました。加速する地球温暖化にどうやって歯止めをかけるのか、エネルギー政策をめぐる争点を明らかにし、エネルギーの未来を考えます。
☆『自然エネルギーの可能性と限界 風力・太陽光発電の実力と現実解』 石川憲二著 オーム社 2010.7
風力発電と太陽光発電は、本当に化石燃料を代替する「自然エネルギー界の期待のエース」なのか?自然エネルギー礼賛の風潮に対し、科学的、論理的な視点から、現実的な生産・利用のあり方、将来の見通しなどを示しています。
☆『環境・自然エネルギー革命 食料・エネルギー・水の地域自給』 中村太和著 日本経済評論社 2010.1
"持続可能"の本質は、食料・エネルギー・水の地域自給であり、それを支えるシステムと先進技術は既に準備されているとの指摘のもとに、脱石油と災害にも強い新たな社会システムの可能性について考察しています。
☆『新エネルギーとバイオマスエネルギーの技術と市場 2010』 シーエムシー出版 2010.1
第一線で活躍する研究者らが、新エネルギー・バイオマスエネルギー分野の最新技術を解説しています。太陽光発電、海洋エネルギー、燃料電池など、各種エネルギーの市場動向も掲載されています。